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マンガとコスメと甘い物が好き
by yukino-mori
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羽についての一考察 バイト編4

関係ないですが、昨日食べた明治のバナナチョコレートが美味かったです。
板チョコなんですが、乾燥バナナが豊富に入ってるって事で、バナナ風味豊か。
喉がひりひりするほど甘いので、私のような激甘党限定です。
普通のサイズより一回り小さいくせに高いですが、隣にあったイチゴチョコレートも食べてみる予定。



・・・・・

しばらく彼らは一緒に仕事をしていた(と言うより彼女が一方的に纏わりついていた)が、彼女の籠が一杯になったのでそれを空けるためにいなくなり、彼一人になると、さりげなく作業をしながらこっちに近づいてきた。
「ナオ、あのさ、ミキちゃんの事だけど」
「何だ」
「分かってると思うけど、結婚の約束なんて嘘だから。確かにすっごく小さい頃そんな話もしたかもしれないけど、最後に会ったのはあの子が6年生の時で、その時は何ともなかったんだけどなあ」
「…別に。年上の男に憧れる気持ちは分かるし」
「ホントごめん。こんなつもりじゃ…」
「だから別にいいと言ってる!ほら、呼んでるぞ。さっさと行け!」

…大人気ない。
彼の気持ちは分かっている。自分を慕ってくる子…しかもいとこだ…を、無下に拒絶する訳にもいくまい。それこそ大人気ない。
女の子が同年代の異性に物足りなさを感じ、年上に憧れるというのは、成長過程においてよくある話だ。私も経験がある。
私たちが帰れば、あの子もいつまでもあんなではいないだろう。

でも、何となく面白くない。
二人がべたべたしてるのが気になる。
そんな事を気にしてる自分もいやだ。

「すごいじゃない!はかどったわね~」
おばさんが大きなエンジン音を立てて、コンテナを積んだ運搬車を持ってきた。
「並べ方もいいし。初めてなのにすごいわ」
…そりゃそうだ。私情を交えてなるものかと、ことさら丁寧に一生懸命やったんだから。
ふと見ると、だいぶ進んでいた。木を一本ずつ片付けているのだが、一本の木に一つも実がなくなったのを見ると確かに達成感があった。
彼女の事さえなかったら、純粋に楽しめたかもしれないな、と私は思った。
by yukino-mori | 2008-10-26 05:24 | ちょこっと話3
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